( ご挨拶 )

Philosophy

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ESHIKOTOができるまで

ご挨拶

ESHIKOTOは、福井と北陸の豊かな文化をお酒を通じて伝える複合施設であり、同時にその地で育まれる酒ブランドの名称です。ESHIKOTOをプロデュースするのは、福井で八代にわたって日本酒を醸造してきた黒龍酒造と、その屋号である石田屋二左衛門。元来日本酒とは、神社仏閣の祭事と密に紐づいています。黒龍酒造も例にもれず、曹洞宗の大本山として知られる「永平寺」の麓にある永平寺町で200年にわたり培われてきました。

ESHIKOTOは文化と伝統、そして福井の母なる自然が交わるこの地を礎に、福井並びに北陸の文化を世界に発信し、未来に続ける場所として、酒と食とアートをテーマに、福井の地に誕生しました。福井の雄大な自然と、この地で育んだ重厚な文化、そして膨大な時間のスケールを感じていただければ幸いです。

ご挨拶

ESHIKOTOの地について

福井の大自然への敬愛を込めて

ESHIKOTOの語源は「良いこと」を意味する古語。福井や北陸の「えしこと」の源と言えるのが、福井の母なる川である九頭竜川です。ESHIKOTOをプロデュースする黒龍酒造も、220年の間、九頭竜川の伏流の地である永平寺町に根を降ろし、技を磨いてきました。そんな私たちと縁の深い水源に、感謝と憧憬の念を込め、九頭竜川がもたらす自然の恵を特色ある食文化や体験として結実させ発信する場所となることを願い、九頭竜川が展望できる場所に、ESHIKOTOは建てられました。無数の小さな流れがやがては大河になるように、さまざまな「えしこと」が出会、新たな文化を生み出す場となることを、心から願っています。

福井の大自然への敬愛を込めて

建築について

原風景との融合

ESHIKOTOは複数の建物で構成されています。建築物は、周囲の自然環境と調和するように建物が設計され、地形や植生に配慮した配置がされています。

例えば酒樂棟は外部環境と内部環境がシームレスに繋がる吹き抜けやオープンな間取りにより外の景色と一体感を持たせています。その脇に位置する臥龍棟は、黒い外観が特徴的な建物で、どっしりとしていながらも伸びやかかつ静謐で、周辺の景観を邪魔することはありません。

2024年に解放された新エリアの建物はどれも独特なフォルムが強い存在感を放つものばかりですが、土地の持つ緩やかな斜面を利用することで景観と溶け込んでいます。かつランドスケープには福井県産の笏谷石がふんだんに使われるなど、福井の伝統的な素材や様式が取り入れられ、地域との深いつながりを感じられる場所となりました。

原風景との融合

限定酒「ESHIKOTO」について

酒を醸す

黒龍酒造が新しく手掛ける「ESHIKOTO」は、自然との共生や地域文化との融合をコンセプトにした限定酒ブランドです。これまで黒龍酒造が福井の地で築いてきた伝統ある酒造りを継承しながらも、日本酒業界に新たな風を取り入れる存在として、新しい酒造りのスタイルを追求していきます。
福井県の豊かな自然環境や伝統文化に敬意を払いながら、酒造りを通じて日本酒の新たな可能性を模索していく。その過程でできた奇跡を、そして人が造ることの先にある自然の躍動を、ESHIKOTOで味わっていただければ幸いです。

酒を醸す

食について

北陸の自然の恵

福井県は日本列島のほぼ中心に位置し、京阪神・中京からほど近い日本海側の県です。かつて奈良・京都からも海が近く、都へ食材を供給する場所として「御食国(みけつくに)」と呼ばれていました。越前蟹や若狭ぐじなどの海鮮が美味しいことはもちろん、名水九頭龍川の伏流で農産業も豊かです。また福井は曹洞宗大本山の永平寺や、蓮如上人による吉崎御坊があるなど、信仰篤い土地でもあるため、野菜や大豆を中心とした精進料理という食文化も伝えてきました。
ESHIKOTOでは、日本酒をテーマに福井で採られた食材を味わっていただけるほか、北陸の地の食文化を体験していただけます。

北陸の自然の恵

アートについて

美意識の発信

福井は古くから、工芸に秀でた土地です。起源は6世紀にまで遡ると伝えられている越前漆器。現在のお札にもその技法が息づく越前和紙。日本六古窯の1つに数えられる越前焼。艶やかな光沢と重厚感のある美しさが特徴の越前箪笥など、何百年と受け継がれる丁寧な手仕事が、実際の生活に息づいています。
どことなく禅の思想を感じられる福井ならではの美意識を発信する場所として、ESHIKOTOには福井ないしは北陸の工芸とアート、建築、デザインが集結しています。この地に根付く芸術の息吹を、ゆったりした時間と共に感じていただければ幸いです。

美意識の発信
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